この記事では現役でライフサイエンス関連の代理店で営業している私が、超純水の既製品を検討されている方に国内で販売しているメーカー5社をピックアップして一覧にまとめています。
商品検討されている方、コストカットしたい方に、各メーカーのWEBへ飛ばなくてもいいようにしています。
超純水とは?というところから、作り方、営業目線でのオススメ商品まで記載していますので、是非最後までご覧ください。
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超純水とは
超純水とは不純物が何も溶け込んでいない状態の水のことを言います。
例えていうなら50mプールに塩5粒ぐらいしか入っていないイメージです。
水中の不純物は主に下記があげられます。
これらがほぼ取り除かれている状態となります。
有機物 | 無機物 | 微粒子 | 微生物 |
炭素を含む化合物 例:皮脂・洗剤・農薬 | 有機物ではないもの 例:塩素・カリウム | 配管のサビ等 | 細菌類・ウイルス |
超純水の作り方
いかに不純物を取り除くかですが、有機物・無機物等を取り除くには下記の製品が必要となります。
要素技術 | 有機物 | 無機物 | 微粒子 | 微生物 |
前処理カートリッジ(活性炭) | ○ | 塩素のみ | ||
逆浸透膜(RO膜) | ○ | ○ | ◎ | ◎ |
UVランプ(UV,185/254 nm) | ◎ | ◎ | ||
イオン交換カートリッジ(DI) | ◎ |
これらを装置なしで取り除くにはほぼ不可能でしょう。
水は空気に触れると空気中の成分を取り込んでしまうので、
空気も触れないようにするしかありません。
そのため、ラボ内で作成したい場合は超純水製造装置を使って作りましょう!
しかし、装置を購入するか、既製品を購入するかの判断基準としては難しいところです。
メルク社のサイトで下記のような記載がありましたので、一部引用します。
装置で製造した超純水の1L当りの価格はどの程度かイメージつきますか?コンビニで購入できる水(ミネラルウォーター)は500mLで100円前後ですが、超純水はそれよりも高いと思いますか?安いと思いますか?
答えは「安い」です。メルクのフラッグシップモデルMilli-Q Integralを使用した場合でも、1Lで100円程度(500mLで50円)です。(装置使用期間10年、1日20L、1ヶ月22日使用の場合、装置費用と消耗品費用を試算)それでは市販ボトル水はミネラルウォーターより高いと思いますか?
https://m-hub.jp/water/1327/73
答えは「高い」です。市販LC/MS用水はメーカーによっても異なりますが、1Lで1500円~8000円程度です。
この計算では440L/月使用している計算になるので、それを10年間使用した場合、使用頻度が高いので、機器を購入する方が安くなります。
市販品を検討されている方は、商品選定後、価格・月の使用頻度・月の購入予定数量から、どちらがお得か考えておきたいですね。
超純水は飲むと危険⁉
超純水は飲むと危険といわれますが、なぜでしょうか?
主な理由としては
・純粋すぎる水はミネラルを含んでいないので、人間には吸収できないため
・純水はバクテリアや菌が非常に繫殖しやすいため、それらが出す毒素が原因
・血液のイオンバランスが崩れる
等があげられるようです。
しかし、飲んだ方は多くいるようで、ほどんどの方は何も症状は出なかったようですので、
飲んでも問題はないでしょう。
注意点としては飲料用に作られた水ではないので、飲まないに越したことはないです(笑)
のどが渇いたらちゃんとミネラルウォーターを飲みましょうね!
製品一覧
ここでは超純水を販売メーカーをご紹介します。
※横にはみ出している分はスクロールをしてください。
SHIFTキーを押しながらマウスのホイールを動かすと横に動きます。
ホイールがない方はマウスパッドを二本指で触りながら横に動かすとスクロールできますよ。
メーカー | 富士フィルム和光純薬 | 林純薬工業 | 関東化学 | Cayman | Supelco |
商品名 | 超純水 | 超純水 | 超純水 | Water, Ultrapure | Water, Ultrapure |
商品コード | 214-01301 | 44029865 | 43001-1B | 400000 | 1.01262.0500 |
容量 | 1L | 500ML | 1L | 1L | 500ML |
定価 | \2,400 | \1,700 | \11,500 | \3,800 | \17,400 |
在庫 ◎:100点以上 ○:100-50点 △:1-50点 | ◎ | ◎ | ◎ | △ | △ |
グレード | LC/MS用 | 蛍光分析, (HPLC)用 | 記載なし | CAY社の 各種EIA Kit用 | 記載なし |
オススメ度 | 価格★★★★☆ 納期★★★★☆ 総評★★★★☆ | 価格★★★★☆ 納期★★★★☆ 総評★★★★☆ | 価格★★☆☆☆ 納期★★★☆☆ 総評★★★☆☆ | 価格★★★★☆ 納期★★☆☆☆ 総評★★★☆☆ | 価格★★☆☆☆ 納期★★☆☆☆ 総評★★☆☆☆ |
情報元URL | https://labchem-wako.fujifilm.com/jp/pr oduct/detail/W01W0121-0130.html | https://direct.hpc-j.co.jp/pr oduct.php?id=29679 | https://cica-web.kanto.co.jp/CicaWeb/se rvlet/wsj.front.ItemListSvlt | https://www.caymanchem .com/product/400000 | https://www.merckmillipore.com/JP/ja /product/Water,MDA_CHEM-101262 |
筆者おすすめ商品
私がオススメする製品は下記となります。
富士フィルム和光純薬/超純水
容量が1Lからにはなりますが、価格・在庫量・品質どれをとっても問題ありません。
グレードとしても【ICP分析用】、【PFOS・PFOA分析用】、【LC/MS用】、【QTofMS用】とグレードも豊富ですので、用途に合わせて選ぶことも可能です。
しかし、各グレードの最少容量が1Lとなりますので、500ml容量を希望の方にはマッチしません。
より少ない容量を希望の場合は林純薬工業製品を選定してもらえればと思います。
まとめ
今回超純水をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
超純水は装置を購入しラボで作る方、毎月の使用量があまり多くなく既製品を購入される方、様々かと思います。
既製品を購入される場合は用途やコストに見合った製品を選びたいところですね。
最後までお付き合いいただきありがとうございます。
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